帰省録0707【2】:海を見下ろし、何を想う。
●台風が近づき、だんだんと雨足も強くなってきた帰省2日目。普段であれば、こんな天気なら中でゴロゴロするところなんですけど。食べ過ぎて苦しいので「ちょっと歩こうか」ってことになり、ブランドンと2人で雨の散歩となりました。最初はいつものように川沿いを歩いていたのだけど、本当はどうしても気になっている場所があって。どこってそこ、お墓なんですけどね。
●こんな雨降りなので、もちろんお墓掃除は諦めました。気になっていたのはうちのお墓ではなくて、うちよりもっと上のほうにある、知らない人のお墓。白く塗られた角材で簡単に組まれた十字架のお墓が2つ、見晴らしのいい丘にあるんです。十字架には英語で名前が書いてあって、でも行くたびにその名前も薄くなっていて。誰かがお参りしている形跡も無く、周囲は葉が落ち、腐り、土になり、また葉が落ち、を繰り返しているだけの、なんだか寂しい風景です。子供の頃、それが外国人のお墓であることは理解していて、でも外国人なんて見たことが無いので「草刈正雄が金髪になったような人」を勝手にイメージしていました(苦笑)。その人が本当はどういう人で、なぜそこに眠っているのか、全くわかりません。ただ、どんなに天気がいい日でも、こんな雨降りの日でも、寂しそうに海を向いているそのお墓は、時々思い出したように僕の記憶に現れるんです。
●でも、なんでだろう?いくら探しても、そのお墓が見つかりません。
確かここだったはずだけど…という場所には、見たことの無い小さな八角堂があるだけでした。場所、変わっちゃったのかな。それとも自分の国に帰ることが出来たんだろうか。
ふと振り返ってみると、いつもは見えるはずの海も、雨で霞んでよくわからない。ボーっと眺めていると、一瞬、なんだか自分の視線ではないような感覚で景色が見え、ハっとしました。今のは…なんだ?ちょっと気持ちが入りすぎたかな。写真を撮ろうと携帯をのぞく目がなぜか潤んでいた、不思議な午後でした。

●家へ戻り、あのお墓無くなっちゃったのかなーと聞いたら、「あぁ、あれ?いつだったかしら、供養する人が居ない人たちのお墓を1つの供養塔みたいなのにまとめる、って新聞に出てたわよ」と母。あ、じゃあ、あの八角堂がそうだったんだ。そっかぁ、まだ居たんだぁ。
どうしてそんなにあのお墓が気になるのか「よくわからないわね」という表情で、母は僕を見ていました。
だけど近くにあるんだよ。
だいたいを家の中で過ごす在宅ワーカー。都内在住の40歳。ゲイ・パートナーのブランドン(外国人/ヨーロッパ圏)との生活は、気付けば14年目に突入。地味に静かに暮らしています。
Chibi-log
どっちが先に着くか競走だ。

ちょっと気温が下がったら出かけましょう、ってのが甘かったか、よく行く鰻屋の前には長蛇の列。聞こえてくる「あと10個!」「あと9個!」の声にハラハラしたけれど、ギリギリでラスト2個を買えたのは小さなラッキーだよね。
あの人は…そろそろ帰りの電車に乗った頃だろうか?鰻が好きな誰かさんのため、チャリンコ飛ばして帰ろうぞ。待ってろベイベー。
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どの時代の、誰のお墓なんでしょうね~。2つ並んでいるというのも、いろいろなストリーを想わせる要因かも。
隠れキリシタン(古すぎ?)、遭難した外国人の船乗り?
ちゃんと供養されていてよかったですね。
もやに霞んでいるこの風景は、沿岸の鉄のまちかな?
●ひろしさん。
勝手に外国人=アメリカ人だと思ってたんですが、
全然違う国の人かもしれないし(苦笑)。
艦砲射撃とかあった地域だから、それと関係あるのかなぁとも思ったり。
田舎特有の「お墓だけは立派」っていう中にひっそりと立つ十字架は
ちょっと異質で、昔からなんとなく気になる感じでした。
>もやに霞んでいるこの風景は、沿岸の鉄のまちかな?
正確には鉄のまち「でした」ですね。今はもう何も無い、寂しい町ですよ。
ジジババしか居ないし(笑)。