帰省録0812【1】:嵐はいつか去る。
●「さっきお母さんから“あの子大丈夫なの?”って聞かれたんだけど」
と、電気を消してさぁ寝ますよって時にブランドン。で、なんて答えたの?
「まだ大丈夫だと思う、って言っといた」
GJ。おやすみー。
●##強風のため、これより先徐行運転で参ります~。
というアナウンスが流れる在来線の窓から見えるのは、粉雪が真横に、まるで流れ弾のようにビュンビュン通り過ぎる大荒れの空模様。電車、ひっくり返るかもね。なんてことを言うと「またまた大袈裟な」って感じだけれど、うちのほうでは実際に強風で電車がひっくり返ってニュースになったという前科があるので、マジで怖いのよ。
とりあえず今回はニュースになることもなく無事に到着したはいいけれど、ホームに降り立った途端よろけてしまうほどの大嵐。ブランドンを楯に、強風と轟音の中をワー!とかギャー!とか悲鳴をあげながらやっとの思いで実家の玄関までたどり着いたのでした。
●たらいまぁ、、、とヘトヘト声で玄関を開けると、母親が「あんたちょっと、」と何か不安顔で立っていて。何よ?「何よじゃないわよ、今朝からこれ…」と母親が言いかけたところに、玄関に立ったままの僕らの後ろから「どもー!」とクロネコさん。「それはどこからっ!?」 って母さん何慌ててんのよ、着替えとか持ってくんの面倒だったから昨日送ったんだけど。ほらハンコハンコ、で、さっき何か言いかけてたようだけど。
「そうよ。今朝から“北海道からです”“長崎からです”“京都からです”ってバンバンあんた宛に荷物が来てんだけど、なんなのこれ」
あ、届いてた?あら良かった良かった、それ、カニとふぐと漬け物だよ。食べるでしょ?
「食べるでしょってったってあんた、、、」
で、冒頭の会話はその夜のもの。
仕事でのイライラが激しくなると、こうして見境無くいろいろ買い始める(しかも食べ物ばかり)のがお約束なので、そこをそれちゃんと「またあの子ってば」と察してくれる親心よ。うれしいね。でもって、いやホントにストレスMAXに達したらこんなもんじゃないよ、という振り幅の有りようを知っているブランドンのナイス・フォロー。ありがたいね。
●そんなわけで歪な成り行きではあるものの、年末年始の食卓はこうして連日豪華なものになったのでした。

が、しかし。
買ったはいいけど、はっきり言ってカニもふぐも何がそんなにウマいんだかさーっぱりわからんのよね。カニ味噌美味い~、とか言ってるのを見てもなんだか…泥食べてるようにしか見えないし(100%食わず嫌い)、ふぐったってねぇ、、、平目じゃ駄目なのかしら?みたいな。なので、こんな貧相な舌を持った人間はそれら豪華な皿には一切箸をつけることなく、ナマコだイカの塩干だと、呑兵衛のつまみみたいなものばっかり喜んで食べていたのでした。
いいのいいの、みんなが美味しいって食べてくれればそれで嬉しいから。
などと恩着せがましく、カッコつけつつ。(しかも誰も聞いてない。)
●おやすみ。と電気を消して、ガタガタと今にも飛ばされそうなお隣のトタン屋根の音を聞きながら考える。
何を言うでもなく、いや、「悪りぃなぁ」と憎々しく笑いながら遠慮のえの字もなく食べまくっていた父親だったけど。あれでちゃんと、気づいてくれてんだよね。本当は。そういえば、煮詰まった時はいつもこんな感じだっけ。マイナスの嵐が去ってやっと全部吹っ切れた頃に、まるでそれを確認するかのように「元気か」と聞いてくる父。その絶妙な距離感に、今まで何度助けられてきたことか。
父さん、ホント言うとさ、今ちょっと仕事で行き詰まってんのね。
愚痴りだしたらきっと止まんないと思う。だから言わない。
でもさ、
それも今夜の嵐とおんなじで、そのうちちょっとづつおさまってくるだろうから。
お願い。
もうちょっとだけ知らんフリしててよね。
だけど近くにあるんだよ。
だいたいを家の中で過ごす在宅ワーカー。都内在住の40歳。ゲイ・パートナーのブランドン(外国人/ヨーロッパ圏)との生活は、気付けば14年目に突入。地味に静かに暮らしています。
Chibi-log
どっちが先に着くか競走だ。

ちょっと気温が下がったら出かけましょう、ってのが甘かったか、よく行く鰻屋の前には長蛇の列。聞こえてくる「あと10個!」「あと9個!」の声にハラハラしたけれど、ギリギリでラスト2個を買えたのは小さなラッキーだよね。
あの人は…そろそろ帰りの電車に乗った頃だろうか?鰻が好きな誰かさんのため、チャリンコ飛ばして帰ろうぞ。待ってろベイベー。
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あ、ほろりと涙が・・・
いつもながら素敵な家族ですね。
そしてさりげなくその一人ひとりに感謝できてるハリーさんも素敵。
私の住所お教えしますので次回からイライラしたときはそちら宛にしていただければ・・・な~んて(笑)
ところで質問ですが、お取り寄せのフグはお皿に乗ってくるのでしょうか?それともご家族のどなたかがこのプロ級のてっさの盛り付けを?
それとお鍋の中の太い透明の麺は葛きりの一種ですか?初めて見ます。なんだか竹輪も白いし、同じ鍋でも我が家(関西風?)のとはずいぶん違って興味深いです。
知らないふり
一番難しくて
一番温かい思いやり
アタシもそうできるオンナでありたい
#カニ味噌を泥とか言わないっ!!w
● re:Yuyuさん。
>私の住所お教えしますので
今でこそ食べ物でストレス発散という感じですが、その昔はUFOキャッチャーでした。会社勤めをしていた頃、帰りに必ずゲーセンに寄って見境無くUFOキャッチャーに小銭を投入して、結果部屋中をぬいぐるみだらけにしてブランドンを呆れさせたものです。その腕は今でも健在なので、Yuyuさんには是非、ぬいぐるみのほうを(笑)。
フグはですねぇ、、、
まずそのブルーのお皿、あれに盛りつけられていて写真のまんまの姿で発送されてきました。(お皿は立派なプラスチック製。) で、鍋の中には「とらふぐブツ切り」ってのが入ってます。Yuyuさんが竹輪とおっしゃってるそれ、それは竹輪じゃなくて、お隣・秋田県の名物「きりたんぽ」なんですよ。昔はホントに秋田でなければ食べられないものでしたけど、今ではどこでも普通に買えるんですよね。(昨年の忘年会で行った東京の居酒屋でも、普通にきりたんぽが出てきました。)
>太い透明の麺は葛きりの一種ですか?
なんだか「きしめん」みたいな大ぶりな葛きりでした。僕もあんなの初めてで驚きましたけど。どこのものなんですかね。ちゃんと見てくれば良かった。
それにしても鍋って地域性が出ますよね。関西の人と鍋の話をした時、味とかスタイルとか言う以前に「具の名前」が全然わからなくて、何それ?何それ?って連発しちゃいましたよ。まぁ最終的にポン酢で食べれば全部味も一緒、って感もありますけど(笑)。
● re:adejyoさん。
>アタシもそうできるオンナでありたい
僕も(笑)。
ダメなのよね、「どうしたの??」「大丈夫っ??」「何があったの??」ってしつこく聞いちゃうほうだから。。。
>#カニ味噌を泥とか言わないっ!!w
あ、やっぱり?味覚のボキャブラ少ないから。。。
フグもさ、食べたことないんだけどって話になって3年くらい前に初めて友達に連れてってもらったんだけど、あれは何だったかなぁ…ヒレって言うんだっけ?それ食べて「マロニーみたい」って言ったら周りからドン引きされちゃって。いや、だから「美味しいよ」って意味で言ったつもりだったんだけど、そもそも美味いの基準が「マロニー」って時点で全然ダメじゃんみたいな。この子供舌、なんとかならんのかね。